殺人事件の賠償金はいくら?踏み倒し防ぐ法改正と回収の現実
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殺人事件における損害賠償請求は、加害者の不法行為によって生じた一切の損害を金銭評価して請求する手続きです。賠償金の総額は主に「死亡慰謝料」「逸失利益」「葬儀関係費用」の3つの柱で構成されます。
死亡慰謝料は、被害者本人の精神的苦痛に対する慰謝料に加え、遺族固有の精神的苦痛に対する慰謝料が合算されます。いわゆる「赤い本(民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準)」などの裁判基準を目安としつつも、殺人事件のような故意の凶悪犯罪では極めて悪質な犯行態様が考慮され、通常の事故相場(2,000万〜2,800万円程度)を大きく上回る3,000万〜4,000万円前後が認められるケースも少なくありません。
さらに賠償総額を大きく押し上げるのが「逸失利益」です。これは被害者が生存していれば将来得られたはずの生涯年収から、本人の生活費(30〜50%程度)を控除し、中間利息を割り引いて現在価値に換算する計算式で算出されます。
例えば、高年収の働き盛りである30代・40代の会社員や、将来の就労可能期間が長い若年層が被害に遭った場合、逸失利益だけで6,000万〜8,000万円を超えることがあり、慰謝料と合算した請求総額が1億円以上の高額判決となる背景にはこうした算定メカニズムがあります。