プロ直伝のタコの茹で方|ゴム化を防ぎ劇的に柔らかく仕上げる極意
プロ直伝のタコの茹で方|ゴム化を防ぎ劇的に柔らかく仕上げる極意にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
料亭の板前が「タコ調理の工程の8割は下処理で決まる」と口を揃える通り、茹でる前の前処理が生タコの仕上がりを100%左右します。生タコの表面を覆う濃厚なぬめりは、海中の雑菌や老廃物を吸着しており、生臭さの主因となるだけでなく、熱伝導を阻害して火ムラを生む原因になります。
以下のステップに沿って、まずは各部位の下処理と完全なぬめり取りを完了させましょう。
ステップ1:内臓・目・くちばしの除去
まな板に生タコを広げ、まずは頭部(生物学的には胴部)の処理から着手します。
1. 頭(胴)の内臓除去:タコの頭の皮と中身を繋いでいる薄い腱を指で外し、頭をペロリと靴下のように裏返します。中から黒い墨袋と内臓(内臓塊)が現れるため、墨袋を破らないよう注意深く指で引き剥がして切り離します。裏返した皮は元に戻します。
2. 目の切除:頭と足の連結部にある両目を、包丁の先でV字に切り込みを入れてくり抜きます。
3. くちばし(からす・とんび)の押し出し:足の付け根の中央部分に黒くて硬い球状のくちばしがあります。足の裏側から指で強く押し上げるとポロッと外れます。
ステップ2:塩もみによるぬめり取り手順
内臓を除去したタコを大きめのボウルに移し、本格的なぬめり取りへと移行します。ここで使用するのは、ミネラルを豊富に含む粗塩(あらじお)が最適です。
1. 粗塩を投入する:タコの重量に対して約5〜8%の粗塩(1kgのタコなら50〜80g)を全体に均一に振りかけます。
2. 全身重をかけて揉み込む:両手でタコを掴み、ボウルの底に擦り付けるようにして力強く揉み込みます。1分ほどで灰色がかった粘り気のある泡が大量に吹き出してきます。
3. 吸盤の汚れを掻き出す:足を1本ずつ指でしごき、吸盤の中に入り込んでいる砂や古い角質を絞り出すように揉み洗いします。この作業を約5〜7分間徹底して継続します。
4. 冷水で完全に洗い流す:大量の流水を注ぎながら、浮き出た泡とぬめりを素早く洗い流します。指でタコの皮を触った際、「キュッキュッ」とガラスをこするような摩擦音が鳴ればぬめり取り完了の合図です。水気を清潔な布巾やペーパータオルで丹念に拭き取ってください。