息を呑む極限の透明と自然!石上純也の建築が魅せる新たな地平
息を呑む極限の透明と自然!石上純也の建築が魅せる新たな地平にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
ロンドンのケンジントン・ガーデンズで毎年夏に開催される現代建築の祭典「サーペンタイン・パビリオン2019」に選出された際、石上は英国の伝統的なスレート石を用いた巨大な天蓋を地上に浮かべた。何百トンもの粗削りな石が、まるで黒い羽を広げた鳥の群れのように、あるいは低く垂れ込めた雨雲のように、芝生の上にふわりと舞い降りる。重厚な物質性と、信じがたいほどの浮遊感。この鮮やかなパラドックスこそが、石上純也という建築家の真骨頂である。
パリのカルティエ現代美術財団で開催された個展「Freeing Architecture(自由な建築)」は、世界を巡回し、建築ファンのみならず一般のカルチャー層をも熱狂させた。精緻を極めた大型模型の数々は、建築模型というよりは現代アートのインスタレーションそのものだった。カルティエ現代美術財団との長年にわたる協働は、石上の構想が単なる技術的挑戦ではなく、現代美術の最前線と完璧に共振していることを証明している。