新宝島Mvはなぜドリフなのか?昭和オマージュに宿る山口一郎の覚悟
新宝島Mvはなぜドリフなのか?昭和オマージュに宿る山口一郎の覚悟について詳しく解説いたします。最新の情報をお届けします。
インターネット上で「ドリフのパロディ」として認知されているサカナクションの『新宝島』MVですが、その映像には昭和のテレビ黄金期を象徴する複数の文化的アイコンが精巧にコラージュされています。まず目を引くのが、サカナクション新宝島元ネタの中核をなす『ドリフ大爆笑オープニング』への直接的なオマージュです。
スーツ姿のメンバーが横一列に並び、左右へ膝を曲げながら軽快にリズムを刻む足さばきは、往年の『ドリフ大爆笑』でいかりや長介、志村けん、加藤茶、高木ブー、仲本工事の5人が見せた伝説のステップをそのままトレースしたものです。振付を担当したのは、数々の独創的なダンスを手掛けてきた「振付稼業air:man」。彼らは当時のステップの角度、頭の揺れ具合、手の位置を緻密に解析し、現代の4つ打ちダンスビートと完璧にシンクロする動きへと再構築しました。
さらに視覚的なインパクトを強めているのが、メンバーの背後で一糸乱れぬチアダンスを披露するスクールメイツバックダンサーの演出です。昭和の歌番組『レッツゴーヤング』や『NHK紅白歌合戦』、そして数々のバラエティ番組を彩った名門パフォーマンスチーム「スクールメイツ」を彷彿とさせる、原色レオタードに巨大なポンポンという出で立ちは、画面全体にお茶の間の熱狂と高揚感を呼び戻す舞台装置として機能しています。
加えて、冒頭に登場する立体的なネオン調のタイトルロゴは、昭和のテレビ特番やかつてのフジテレビ系『ゴールデン洋画劇場オープニング』のCGグラフィックスを引用したものです。背景の電飾看板、原色の幾何学模様が施された美術セット、そして要所で差し込まれるレトロフォントの歌詞テロップに至るまで、70年代から80年代の新宝島昭和歌謡パロディとしての美術設計が一切の妥協なく注ぎ込まれています。