エヴァ「最低だ俺って」の元ネタとは?病室シーンの心理と庵野演出を解剖
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「最低だ俺って」というフレーズの原典は、1997年7月19日に劇場公開されたアニメーション映画『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』(第25話「Air」)のアバンタイトル(オープニング前の一幕)に存在します。
テレビシリーズ第24話において、シンジは自分に対して初めて「好きだ」と好意を寄せてくれた最後の使徒、渚カヲルを自らの手(エヴァンゲリオン初号機)で圧殺するという凄惨な決断を下しました。その結果、彼の精神は完全に崩壊。激しい自責の念と孤独に苛まれたシンジは、救いを求めて第三新東京市のNERV本部内にある病室を訪れます。そこには、第22話で精神攻撃を受け、廃人同様となって昏睡状態で横たわる惣流・アスカ・ラングレーの姿がありました。
シンジはベッドに眠るアスカにすがりつき、「僕を助けてよ」「いつものように僕を怒鳴りつけてよ」と懇願しながら彼女の身体を激しく揺さぶります。しかし、反応のないアスカの身体が弾みでベッドから滑り落ちそうになり、はだけた病衣から露わになった彼女の無防備な胸部を目にした瞬間、シンジの心理状態は決定的な変容を遂げます。激しく呼吸を乱しながら自慰行為へと及んだシンジは、事を終えた直後、自身の右手に付着した白濁液を見つめ、震える声で「最低だ、俺って…」と呟くのです。
物語の冒頭わずか数分で描かれたこのシークエンスは、それまでのヒーロー像を粉々に打ち砕くものであり、当時の映画館内に重苦しい沈黙をもたらすこととなりました。