湿球温度35度で人は生存不能?乾球温度や暑さ指数との違いを徹底解説

湿球温度35度で人は生存不能?乾球温度や暑さ指数との違いを徹底解説についての真相をご紹介します。

人間の体内では常に代謝熱が発生しており、平熱を約37度に保つために皮膚からの放熱や発汗による気化熱を利用しています。周囲の気温が体温を超えても生きていられるのは、汗が蒸発して皮膚の熱を奪ってくれるからです。

ところが、湿球温度35度の環境に置かれると、周囲の空気が極限まで湿気を含んでいるため、どれだけ汗をかいても一滴も蒸発しません。それどころか、皮膚表面温度(約35度)と外気の熱平衡が崩れ、体熱を外へ逃がす手段が完全に断たれます。その結果、たとえ日陰で扇風機を浴びながら安静にしていても体温が40度、42度と急激に上昇し、およそ6時間以内に多臓器不全で死に至るとされています。

かつては理論上の極限値と考えられていましたが、近年の研究ではさらに過酷な現実が判明しています。ペンシルベニア州立大学などの実証実験によると、若く健康な被験者であっても、実際の生活活動を考慮した場合の実質的な生理的限界は湿球温度30.5度〜31.5度付近から始まると報告されています。乾球温度が40度であっても湿度が30%台なら湿球温度は約25度前後に留まりますが、気温35度・湿度80%という日本の猛暑日では湿球温度が約32度に達し、すでに極めて危険な領域へ突入しているのです。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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