名古屋・伊奴神社はなぜ愛犬家や安産祈願に人気?犬みくじとご利益の真相
名古屋・伊奴神社はなぜ愛犬家や安産祈願に人気?犬みくじとご利益の真相について押さえておきたい 事実を分かりやすい構成で解説いたします。
伊奴神社の起源は、第40代天武天皇の御代(西暦673年)にまで遡ります。社伝や公式発表資料によると、この地で収穫された稲を皇室に献上した際、神を祀る社殿が建立されたのが始まりとされています。平安時代の法典『延喜式神名帳』にも「尾張国山田郡 伊奴神社」と記される格式高い式内社であり、尾張国の神社名簿である『本国帳』には「従三位伊奴天神」と記載されている由緒正しき古社です。
祀られている主祭神は、素盞男尊(スサノオノミコト)、大年神(オオトシノカミ)、伊奴姫神(イヌヒメカミ)、稚産霊神(ワクムスビノカミ)の四柱です。中でも「伊奴姫神」は、大年神の御妃神であり、子授けや安産、夫婦円満、家内安全を司る神として古くから信仰されてきました。
境内でひときわ目を引く「犬の石像」には、地域の水害を救った感動的な伝説が残されています。かつてこの地が庄内川の氾濫による度重なる洪水に苦しんでいた際、通りかかった山伏が一本の御幣を立てて祈祷を行い、洪水を防ぎました。村人が開けてはならないと告げられていた御幣を開くと、そこには一匹の犬の絵と「犬の王」という文字が記されていました。その後、再び洪水が起きたため、村人たちは山伏の教えに従って犬の絵を埋め、社殿を建てて手厚く祀ったところ、水害が収まり豊かな実りがもたらされたと伝えられています。この伝承が、本殿前の犬石像の由来となっています。