病に立ち向かう心の砦!全国ガン封じ寺の祈りと秘仏開帳の現地ルポ
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先端医療の現場では日々、目覚ましい成果が更新されている。国立がん研究センターが発表する最新の統計やゲノム医療、分子標的薬の進歩は、かつて不治と恐れられた病態に確かな希望の光を灯し続けている。だが、治療技術の向上と患者個人の内面的な安寧は、必ずしも同義ではない。どれほど精密な医療機器に囲まれようとも、身体にメスを入れ、強い副作用に耐える当事者の孤独が消えるわけではないのだ。
終末期医療や在宅医療のあり方を真摯に問いかけた映画『いのちの停車場』でも描かれていたように、命の瀬戸際に立つ人間が必要とするのは、単なる生物学的な延命治療にとどまらない。尊厳を保ち、自らの運命と向き合うための精神的支柱である。医療従事者が科学の力で肉体の治癒に全力を注ぐ一方で、宗教者や寺院は言葉にならない苦痛や恐怖を受け止める「器」として機能してきた。両者は対立するものではなく、人が生を全うするために車輪の両輪として補い合う関係にある。