奈良最古の和菓子司・本家菊屋本店!秀吉が愛した銘菓の真価と現場レポ

話題沸騰中の 奈良最古の和菓子司・本家菊屋本店!秀吉が愛した銘菓の真価と現場レポについて、主要な情報を整理して公開しています。

暖簾をくぐると漂う、香ばしくも清涼感のあるきな粉の香り。奈良県大和郡山市の旧城下町に店を構える本家菊屋本店を語る上で欠かせないのが、看板銘菓「御城之口餅の歴史と由来」です。天正13年、豊臣秀長が大和郡山城内で催した茶会において、兄である関白・豊臣秀吉をもてなすために作られたのがこの菓子でした。秀吉はその類まれなる風味と可憐な姿をことのほか喜び、「春の野の鶯を思わせる」として自ら「鶯餅」の銘を与えたと社伝および古記録に記されています。

その後、城の大手門(御城之口)に通じる町人町・柳町で商いを続けたことから、町民たちから親しみを込めて「城之口餅」と呼ばれるようになり、現在の名へと定着しました。秀吉が舌鼓を打ったこの和菓子が、令和の現代に至るまで熱烈に支持される理由は、単なる歴史の看板に甘んじない圧倒的な素材の調和と職人技の精度にあります。

一口ほおばると、まず広がるのは国産青大豆を丹念に煎り上げて挽いた「青黄粉(あおきなこ)」特有の爽やかな芳香です。一般的な黄大豆きな粉に比べて青みがかった色合いと上品な甘みを持つこの粉が、滋賀県産などの厳選された羽二重餅粉を用いた極薄の餅生地、そして極限まで滑らかに炊き上げられた小豆こし餡を包み込みます。甘さは極めて控えめで、舌の上で餅と餡が刹那にほどけていく儚さこそが、4世紀を超えて日本人の味覚を魅了し続ける本質的な要因です。過度な主張を排し、茶席の一服を引き立てる洗練されたバランスは、現代のスイーツシーンが追い求める「引き算の美学」の原点ともいえます。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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