世界一臭い缶詰シュールストレミングの真相と正しい食べ方【2026】
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シュールストレミングが放つ強烈な臭気の正体は、缶詰でありながら一切の加熱殺菌を行っていない点にあります。一般的な魚介缶詰は密封後に高圧加熱殺菌を施しますが、スウェーデン発祥のこの発酵ニシン缶は、塩分濃度を約4〜8%前後に抑えた状態で春獲れのバルト海産ニシンを樽で初期発酵させた後、生のまま缶に封入します。
缶の内部では、好塩性の嫌気性細菌(Haloanaerobium属など)がニシンのタンパク質を分解し続けます。この代謝プロセスによって、ゆで卵の腐敗臭に似た硫化水素、鼻を刺す刺激的な酢酸、蒸れた靴下のような悪臭を放つ酪酸、そして酸っぱい汗の臭いであるプロピオン酸などの揮発性有機化合物が複合的に生成され、唯一無二の刺激臭が生み出されます。
臭気の強さを客観的に測る指標として知られる光学的臭気測定器(アラバスター値)を用いた比較データを見ると、その桁違いの数値が明白です。
測定データが示す通り、シュールストレミングの数値は日本のくさやを遥かに凌駕し、発酵エイ料理であるホンオフェをも上回ります。発酵によって生じる高圧のガスにより、缶の上下が丸く太鼓のように膨らみ、開けた瞬間に内部の液体が四方八方へ激しく噴射される物理的な構造こそが、この缶詰を恐れさせる最大の理由です。