ピアノのペダル記号一覧と正しい踏み方|響きが劇的に変わる完全ガイド
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中級以上の楽曲に進むと、ダンパーペダル以外の特殊記号が登場します。それぞれの用語が持つ歴史的意味と、具体的な演奏効果を把握しておきましょう。
ウナコルダの記号の意味(una corda、略記:u.c.)は、イタリア語で「1本の弦」を指します。初期のピアノでは、左のソフトペダルを踏むと鍵盤アクション全体が横に移動し、通常3本張られている弦のうち1本だけをハンマーが打つ構造になっていたことに由来します。現代のグランドピアノでも同様のシフト機構が働き、ハンマーの普段使われていない柔らかいフェルト部分が2本の弦を叩くため、音量が下がるだけでなく、倍音が抑えられた神秘的で霞がかった音色へ変化します。
そして、ウナコルダの指示を解除し「通常の3本の弦に戻す」合図となるのがトレコルデ(tre corde、略記:t.c.)の意味です。この指示が出たら左ペダルを完全に離し、本来の明るく芯のある音響に戻します。
さらに、ソステヌートペダルの使い方についても理解が必要です。このペダルは「特定の低音だけを保続音(オルゲルプンクト)として長く響かせながら、両手で中高音域のスタッカートや素早いパッセージをクリアに弾きたい」という場面で使用されます。目的の鍵盤を指で押さえた状態で中央のペダルを踏み込み、ペダルを踏み終えた後に指を離すことで、その音だけのダンパーが浮いたままロックされます。ダンパーペダルと併用することで、オーケストラのような多層的な音響空間を作り出すことが可能です。