画面を埋め尽くす楽譜『真っ黒ナイトオブナイツ』の正体と狂気の歴史
画面を埋め尽くす楽譜『真っ黒ナイトオブナイツ』の正体と狂気の歴史に関する最新のニュースを速報でお届けします。関心のある方は必見です。
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この「真っ黒」という表現形態は、一朝一夕に生まれたものではありません。そこにはネットユーザーたちの飽くなき技術的探求と、ミーム(ネット上の流行文化)の過熱が生み出したナイトオブナイツ狂気の歴史が存在します。
発端は2000年代後半のニコニコ動画でした。当時、ビートまりお氏の『ナイト・オブ・ナイツ』はMAD動画や演奏してみた動画の定番素材として爆発的な人気を誇っていました。その中で、MIDIシーケンサーを用いて「人間には絶対に不可能な超絶技巧フレーズ」を詰め込む職人が登場し、「人間卒業」「キーボード粉砕」「ピアノの限界」といったタグとともに親しまれるようになります。当時のニコニコ動画では、画面が音符で見えなくなる様を指して「まっくろ」という直感的な表現が定着していきました。
この日本発のムーブメントに目をつけたのが、海外のMIDI愛好家たちでした。2011年頃から海外掲示板やYouTubeを中心に「Black MIDI」という明確なジャンル名が確立。海外のクリエイターたちは単に音符を増やすだけでなく、超高密度の音符配置によって画面上に絵画・幾何学模様・マンダラアートを描き出す職人芸へと昇華させました。結果として、日本の同人カルチャーから生まれた『ナイト・オブ・ナイツ』は、世界中のDTMクリエイターが技術力を競い合う「世界標準の課題曲」へと発展したのです。