太地喜和子と志村けんの絆|熱愛疑惑の真相と伝説コントに宿る魂
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1980年代後半から1990年代初頭にかけて、芸能マスコミの間で頻繁に囁かれたのが太地喜和子と志村けんの熱愛の噂でした。六本木や麻布十番の高級クラブ、あるいは飾らない小料理屋で深夜まで肩を並べて痛飲する姿が幾度となく目撃されていたためです。
当時、太地喜和子は「恋多き大女優」として浮名を流し、志村けんもまた芸能界屈指の独身貴族として知られていました。周囲が「二人は付き合っているのではないか」と勘繰るのも無理からぬ状況でした。しかし、関係者や生前の本人が語った言葉を総合すると、関係の真相は世俗的な恋愛関係というよりも、互いの才能に惚れ抜いた「表現者同士の魂の共鳴」でした。
太地喜和子は周囲に対して「志村さんの笑いは本物。あの間(ま)の取り方はシェイクスピア劇の一流役者でも真似できない」と絶賛していました。志村けんもまた、舞台で見せる妖艶さと普段の天真爛漫な豪快さを併せ持つ太地喜和子に格別の敬意を抱いていました。二人は男女の甘い駆け引きを楽しむ以上に、酒を酌み交わしながら芝居の呼吸、笑いの間合い、人間の業について語り明かす間柄でした。
麻布十番のバーで交わされた飲み友達エピソードでは、太地喜和子が豪快に盃を空けながら「けんちゃん、今度のコントはもっと私をめちゃくちゃにしていいのよ!」とけしかけ、志村けんが照れくさそうに笑いながらグラスを傾けていた姿が常連客によって証言されています。男女の一線を越えた絶対的な信頼関係があったからこそ、あの唯一無二の掛け合いが成立していました。