紫式部と清少納言は不仲?面識なしの真相と日記に刻まれた批判理由
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紫式部と清少納言の文学的アプローチの違いは、彼女たちが遺した不朽の名作『源氏物語』と『枕草子』に鮮明に表れています。また、それぞれの性格や思考パターンも対極に位置していました。
清少納言の『枕草子』は、身の回りの美しいものや愉快な出来事を「をかし」の視点で切り取った日本初の随筆文学です。主君・定子の一族が没落していく過酷な政治的現実のなかにありながら、作品内には一切の愚痴や暗さを持ち込まず、定子サロンの輝かしい美と知性だけを永遠に結晶化させました。
対する紫式部の『源氏物語』は、人間の業や権力の儚さ、男女の深層心理を「もののあはれ」という壮大なテーマで描き切った心理小説です。紫式部自身は漢文の知識を周囲に隠し、宮中では「一という文字も書けない愚かなふり」をして生きるほど警戒心の強い性格でした。それだけに、臆することなく漢学の知識を披露し、才気を全面に押し出してサロンを牽引した清少納言のスタイルは、危うく軽薄なものに映ったのです。