人間到る処青山ありの読み方と由来|じんかんの意味と座右の銘の極意

人間到る処青山ありの読み方と由来|じんかんの意味と座右の銘の極意にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

この句を味わう上で最大の盲点となるのが、「青山(せいざん)」という語の捉え方です。一見すると「青々と木々が生い茂る美しい山」や「雄大な自然環境」を連想しがちですが、東洋の伝統的な漢詩世界において、青山の意味は極めて具体的かつ厳粛な「墳墓の地(骨を埋める場所)」を指します。

中国の伝統的な埋葬文化では、風水に基づき、死者を平地ではなく緑豊かな山裾や丘陵地に葬る習慣がありました。宋代の詩人・蘇軾の詩句などにも見られるように、青々とした山そのものが墓所の象徴とされていたのです。直前の第三句にある「埋骨何期墳墓地(骨を埋めるのに、どうして故郷の先祖の墓をあてにする必要があろうか)」という問いかけに対して、「世の中どこにだって、自分を葬る山くらいはある」と答える構成になっています。

すなわち、この句の真意は「どこへ行っても住み心地の良い新天地がある」といった呑気な楽天主義ではありません。「たとえ異郷で志半ばに倒れ、行き倒れ同然で野垂れ死にしようとも悔いはない。それほどの覚悟を持って、慣れ親しんだ故郷やぬるま湯の環境を捨て去るのだ」という、壮絶な死生観に裏打ちされた覚悟の表明なのです。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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