「自虐史観」とは何か?歴史認識の対立と教科書問題の真の深層
「自虐史観」とは何か?歴史認識の対立と教科書問題の真の深層の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。
「自虐史観」という言葉の本質を解き明かすには、終戦直後の敗戦体験と占領期にまで時計の針を戻さねばならない。太平洋戦争の終結直後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は徹底した非軍国主義化と民主化政策を推し進めた。その中核をなしたのが、戦争の全責任を日本側の侵略性に帰する歴史観の浸透であった。いわゆる「ウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラム(WGIP)」に代表される知的な再教育方針は、戦後の教育現場や報道機関に深く浸透し、日本の過去を「専ら悪」として描く規範を形成していく。
この占領期に醸成された歴史認識は、高度経済成長期を経て学校教育の現場、とりわけ歴史教科書の記述へと色濃く反映された。1980年代から1990年代にかけ、近隣諸国との外交問題とも連動しながら「教科書検定」を巡る激しい議論が巻き起こる。従軍慰安婦問題や南京事件などの記述を巡り、歴史記述の「客観性」と「自国への誇り」のどちらを重視すべきかという対立が決定化。この教科書問題を背景に、戦後日本が育んできた歴史観そのものを「自虐」と捉えて異議を唱える言説が強力な勢力として浮上したのである。