識字障害とは?怠けと誤解される理由と大人の特徴・現場の支援法
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専門用語として「発達性読み書き障害」や「ディスレクシア(Dyslexia)」と呼ばれるこの症状は、医学的な分類において学習障害(LD)の中核をなす特性です。日常会話や知的な思考力、論理的判断力には何ら遅れが見られないにもかかわらず、「文字を目で見て、頭の中で音に変換し、意味を理解する」という一連の処理プロセスにのみ特異な負荷がかかります。
しばしば混同されがちな「知的障害との違い」は、全般的な知的能力指数(IQ)の分布にあります。知的障害はIQが全体的におおむね70以下であり、概念的・社会的・実用的な適応スキルの全般に支援を要する状態を指します。一方、識字障害の当事者は知能指数が平均値、あるいは平均を大きく上回る極めて高い水準にあるケースが多数を占めます。言葉の意味を耳から聞けば即座に高度な議論ができるにもかかわらず、紙に書かれた文字列になると途端に認知が滞るというギャップこそが、本質的な特徴です。
日本小児神経学会や発達心理の臨床現場が報告している知見に基づくと、日本国内における発症頻度は、仮名文字で約2〜3%、漢字を含めると約7〜8%の児童生徒に認められるとされています。英語圏の約10〜15%に比べると表音文字である「ひらがな・カタカナ」の規則性が高いため表面化しにくい側面がありますが、画数が多く意味と音が複雑に絡み合う「漢字」の習得段階で急速に困難が顕在化します。