Tugカットオフ値は何秒が危険?13.5秒説の真相と転倒リスク判定

Tugカットオフ値は何秒が危険?13.5秒説の真相と転倒リスク判定の疑問点について、最新情報を基に徹底解説します。

介護現場の第一線で使われる転倒予防アセスメントシートでは、TUGのタイムが客観的スコアとして組み込まれるケースが主流となっています。しかし、現場の専門職からは数値頼みの評価に対する警鐘が鳴らされています。

地域密着型通所介護の機能訓練指導員として勤務する作業療法士の手記には、次のような生々しい記録が残されています。

「担当した80代女性の利用者は、TUG測定で11.2秒という優秀な記録を出し、アセスメントシート上は『転倒低リスク』と判定されていました。しかしそのわずか3日後、施設内のトイレ前で転倒し大腿骨頸部骨折を負ってしまいました。原因を検証したところ、TUG測定時は検査員に見守られている緊張感から極めて集中して歩行していたものの、普段は認知機能の軽度低下に伴う『注意の散漫』があり、周囲に人が通ると急に足が止まり重心を崩してしまう傾向があったのです」

ネット上の医療従事者コミュニティや知恵袋などでも、「TUGのタイムは良いのに家で何度も転倒を繰り返す高齢者にどう対応すべきか」という相談が絶えません。人間は日常生活において、荷物を持つ、声をかけられる、暗がりを歩くといった「二重課題(デュアルタスク)」環境に晒されています。測定環境というフラットかつ障害物のない3メートルの走路で出したタイムだけで、複雑な生活空間での転倒リスクを100%推し量ることは不可能です。

包括的な高齢者歩行能力評価においては、転倒予防アセスメントシートの数値だけに頼るのではなく、デュアルタスクTUG(計算しながら歩く、水を満たしたコップを持って歩くなど)を併用することで、潜在的な転倒脆弱性をあぶり出す手法が有効です。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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