トカラの法則は大地震の前兆か?南海トラフ連動説と科学的根拠を徹底検証

トカラの法則は大地震の前兆か?南海トラフ連動説と科学的根拠を徹底検証についての疑問解決ガイドをご紹介します。

なぜここまで多くの人々がトカラの法則を信じ込むようになったのか、その発端には過去の大規模災害との「タイミングの符号」が挙げられます。

代表的な事例として引き合いに出されるのが、2011年3月11日の東日本大震災(M9.0)です。震災発生の数日前、トカラ列島近海で複数回の有感地震が観測されていたことが後からクローズアップされました。また、2016年4月の熊本地震や、近年発生した能登半島地震などの前にも、トカラ列島周辺で一定の揺れが記録されていた事実が切り取られ、「やはり法則は実在する」という言説の補強材料として扱われてきました。

しかし、統計確率の観点から冷静に分析すると全く異なる構図が見えてきます。日本列島およびその周辺では、世界で発生するM6以上の地震の約2割が集中しています。さらにトカラ列島近海は、平時であっても年に数百回から数千回もの小規模な地震が群発する日本有数の地震多発帯です。つまり、「日常的に地震が起きている場所」と「日本全国で定期的に発生する地震」を紐付ければ、確率論的に必ずどこかのタイミングで時期が重なることになります。これは認知心理学でいう「確証バイアス(自らの仮説に都合の良い情報だけを記憶・抽出し、反証を無視する心理)」の典型例と言えます。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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