犬が床をなめる驚愕の真相|胃腸炎・ストレスのサインと最新の対処法

犬が床をなめる驚愕の真相|胃腸炎・ストレスのサインと最新の対処法の主要なニュースを専門的かつ分かりやすくまとめました。全体像を一目で把握できます。

内科的疾患が除外された場合、次にメスを入れるべきは精神領域の歪みです。犬は非常に繊細な社会的動物であり、家庭環境の変化や運動不足、飼い主とのコミュニケーション不足に対して敏感に反応します。そのフラストレーションを発散する手段として現れるのが、自律神経の乱れに起因する犬のストレス行動と対策の遅れです。

代表的な病態が「常同障害」です。強い退屈や不安に晒された犬は、脳内伝達物質であるエンドルフィンの分泌を促して精神を落ち着かせようと、無意味に見える反復運動を繰り返します。これが床をなめる行動として表面化します。この状態が悪化すると、床だけに留まらず自分自身の前足や尾を執拗に舐め続け、被毛が抜け落ちて皮膚がただれる犬の分離不安症と自傷行動(肢端舐性皮膚炎)へと発展していくのです。「留守番の時間が長くなった」「家族構成が変わった」「近隣の工事騒音がある」といった環境ストレスがトリガーになっていないか、生活背景を客観的に見つめ直す必要があります。

一方、10歳を超えるハイシニア期に突入した愛犬で見られる床舐めは、脳の老化に伴う老犬の認知症と床舐め行動(認知機能不全症候群:CDS)を疑わなければなりません。大脳皮質の萎縮やアミロイドβの沈着によって空間認識や自己認識が損なわれると、目の前の床に執着し、円を描くように旋回しながら床を舐め回す常同行動が現れます。この場合、本人は床を舐めている自覚すら希薄であり、制止しても全く反応しない、呼びかけへの反応が鈍いといった特徴が併発します。認知機能の低下は早期の薬物療法やDHA・EPAなどの抗酸化サプリメント導入によって進行を遅らせることが可能なため、加齢による衰退と諦めずに早期診断を受ける姿勢が求められます。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest