童謡で有名なからたちの実は食べられる?毒性の真相と驚きの活用法
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生食には向かないからたちですが、東洋医学の世界では古くから一級品の薬用植物として珍重されてきました。初夏(5月〜6月頃)に採取した直径1〜2センチほどの未熟果を半分に切って乾燥させたものは、漢方で「枳実(きじつ)」と呼ばれる代表的な生薬になります。
枳実にはヘスペリジンやナリンギン、シネフリンといった有用成分が豊富に濃縮されており、気の巡りを改善して胃腸の働きを活発にする「理気・健胃作用」や、胸やお腹の張りを取り除く効果、便秘の解消に優れた効果を発揮します。風邪薬の葛根湯加川芎辛夷や胃腸薬の大柴胡湯など、現在でも数多くの医療用漢方製剤に配合されています。
また、秋に熟した黄色い果実を乾燥させたものは「枳殻(きこく)」と呼ばれ、枳実よりも作用が穏やかな健胃・去痰薬として用いられます。強い精油成分には血行促進やリラックス効果もあり、果実をそのままお風呂に浮かべる「からたち湯」は、冷え症や神経痛を和らげる冬の民間療法として親しまれています。