壁に貼られたバナナが6億円?現代アート『コメディアン』の衝撃
壁に貼られたバナナが6億円?現代アート『コメディアン』の衝撃についての最新情報をお届けします。
当然の疑問が浮かぶ。バナナは数日も経てば黒く変色し、腐敗する。6億円以上を払って買ったオーナーの手元には、数週間後に何が残るのか?答えは極めて明快であり、同時に衝撃的だ。コレクターが購入したのは、スーパーで買った果物そのものではない。
購入者が手に入れた真の価値は、マウリツィオ・カテランの署名が入った「真正証明書」と、バナナを壁に貼る際の詳細な設置マニュアルである。つまり、バナナ自体は数日ごとに買い直して取り替えることが前提とされている。モノそのものに価値を置くのではなく、アイデアや構造、そして「価値とは何か」という問いかけそのものを作品とするコンセプチュアル・アートの極致がここにある。所有しているのは物質ではなく、概念なのだ。