2012年流行語大賞の全貌|ワイルドだろぉからIps細胞まで世相を解剖
2012年流行語大賞の全貌|ワイルドだろぉからIps細胞まで世相を解剖を詳しくリサーチ! 読者が気になる トピックの裏側を凝縮して配信します。
2012年の流行語は、エンタメ分野だけでなく、日本の政治体制と社会構造の決定的な転換点を鮮明に映し出していました。
「終活」が切り拓いた死生観のコペルニクス的転換
それまで「死」について語ることはタブー視される傾向にありました。しかし、40歳の若さで末期がんと闘いながら自らの葬儀プランや人間関係の整理を完璧にやり遂げた流通ジャーナリスト・金子哲雄氏の生き様は、人々に鮮烈な衝撃を与えました。「残される家族に迷惑をかけたくない」「人生の幕引きは自らデザインする」という意識は、家族形態の多様化と相まって現代の日本社会に深く根付く規範となりました。
「第3極」と「近いうちに」が招いた政界再編
2009年に誕生した民主党政権への失望感が広がるなか、大阪から「維新の風」を巻き起こした橋下徹氏率いる日本維新の会や、減税日本、日本未来の党などによる「第3極」の結集が連日報じられました。そして野田佳彦首相が党首討論で放った「近いうちに国民の信を問う」という発言は、2012年12月の衆院選、そして第2次安倍晋三内閣の誕生へと直結しました。この激動の権力移行プロセスは、その後の長期政権と野党再編の起点となった歴史的瞬間でした。
「手ぶらで帰るわけにはいかない」に見るチームワークの本質
ロンドン五輪の競泳男子400mメドレーリレーで銀メダルを獲得した松田丈志選手が、レース直後のインタビューで涙ながらに放った「(前人未到の2大会連続2冠を達成し、今大会個人メダルを逃した主将の)康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかない」という言葉。個人の栄誉を超え、リーダーへの敬意とチームの結束を結実させたこの発言は、日本型組織におけるフォロワーシップと絆の美しさを体現した名言として語り継がれています。