清めの塩に潜む誤解と真実!葬儀の作法と絶対に避けるべきNg行為
清めの塩に潜む誤解と真実!葬儀の作法と絶対に避けるべきNg行為にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
白砂のような塩がなぜ浄化の象徴となったのか。その原点は、記紀神話の根幹をなすエピソードまで遡る。最愛の妻である伊弉冉尊を追って黄泉の国へ赴いた伊弉諾尊は、変わり果てた妻の姿を見て逃げ帰り、黄泉の異界で身に付いた悪しきものを洗い落とすため海に入った。これこそが、古事記に記された「禊」の起源である。
神道において、塩は海水が凝縮した聖なる結晶であり、強大な霊力宿る浄化装置として扱われてきた。ここで見逃せないのが、「死」そのものを悪と断ずるのではなく、生気が減退し日常の秩序が乱れる状態を「穢れ」と捉える神道特有の哲学だ。全国約八万の神社を包括する神社本庁の広報担当者も、塩を用いた清めは神道由来の神聖な祓具であると明言する。死によって一時的に滞った生命力を再び活性化させ、日常空間へと立ち戻るための境界儀礼として、塩は不可欠な存在だったのである。