紙についた油の取り方決定版!大切な書類や本を傷めず消す修復術
紙についた油の取り方決定版!大切な書類や本を傷めず消す修復術に関する最新の話題を丁寧に解説いたします。
契約書、公的証明書、提出直前のレポートなど、替えの利かない場面で事故が起きた際、最初の数分間の初動が仕上がりを100%左右します。ここで最も避けなければならない行為は、焦ってティッシュや指先で患部を強く擦り広げてしまうことです。紙の主成分である植物繊維(セルロース)は絡み合ってシート状を保っていますが、油を吸った箇所を横方向に摩擦すると繊維が解繊(毛羽立ち)し、二度と滑らかな質感には戻りません。
重要書類の油染み応急処置における唯一無二の初動手順は「垂直方向からの吸油」に限られます。まず、清潔なティッシュペーパーや吸油紙、あるいは油取り紙を2〜3枚重ねて油染みの上に乗せ、その上から平らな硬いもの(定規やスマートフォンの背面など)で30秒から1分程度、真下に向かって均等に体重をかけて圧着します。擦る動きを一切加えず、表面に浮いている余剰な油分を紙の繊維奥に潜り込ませる前に横取りすることが目的です。
この段階で目に見える液状の油を吸い取ることができれば、その後の除去作業で紙の内部から吸い出すべき油の総量を劇的に減らせます。インクジェット印刷の書類である場合は、水分を含むウェットティッシュは絶対に触れさせてはなりません。水溶性染料が一気に滲み出し、文字そのものが判読不能に陥るリスクがあります。