じゃがいもの茹で方は水からが鉄則!皮ごとホクホクに仕上げるプロの極意
今注目を集めている じゃがいもの茹で方は水からが鉄則!皮ごとホクホクに仕上げるプロの極意について、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。
スーパーに常時並んでいる2大品種である「男爵」と「メークイン」は、性質が正反対と言えるほど異なります。料理の目的に合致した品種を選択しなければ、どれほど茹で方を工夫しても理想の食感には仕上がりません。
男爵(だんしゃく)はデンプン含有率が15〜18%と高く、加熱すると細胞が離れやすい「粉質」の代表格です。ほろほろと崩れる食感が持ち味であるため、ポテトサラダ、コロッケ、粉ふきいもに最適です。その反面、煮汁の中で激しく対流させると外側から溶けてしまうため、火加減は細心の注意を払って弱火をキープする必要があります。
対するメークインはデンプン含有率が12〜14%程度で水分が多く、しっとりまとまる「粘質」の品種です。細胞同士の結びつきが強く、長時間加熱しても煮崩れしにくい特徴を持っています。そのため、シチュー、カレー、肉じゃがなどの煮込み料理に適しています。千切りにしてシャキシャキとした食感を楽しみたい場合、切った後に冷水に約5分さらして表面の遊離デンプンを洗い流してから熱湯で1〜2分茹でることで、歯切れのよい食感を実現できます。
下処理の段階で絶対に軽視できないのが、健康被害を防ぐ安全対策です。農林水産省や厚生労働省、消費者庁の継続的な注意喚起にもある通り、じゃがいもの芽(目)や日光を浴びて緑色に変色した皮には、天然毒素であるグリコアルカロイド(ソラニンやチャコニン)が蓄積しています。これらを摂取すると、吐き気、下痢、腹痛、頭痛といった食中毒症状を引き起こします。
「加熱すれば毒素は消える」という認識は完全な誤りです。ソラニンやチャコニンは熱に極めて強く、通常の茹で調理の温度(100℃前後)ではほとんど分解されません。芽はピーラーの耳や包丁のあごを使って根元から深くえぐり取り、緑色に変色した皮部分は果肉の緑が完全に見えなくなるまで厚めに削ぎ落とすことが必須の鉄則です。皮ごと茹でるアプローチは、あくまで完全に黄色く健康な皮を持つじゃがいもに限定してください。