街から消えたペリカン便の真相|日通撤退とゆうパック統合の歴史
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赤字が膨らむ宅配事業を再建するため、日本通運が下した決断が2008年の日本郵便(日本郵政グループ)との業務提携でした。民間トップクラスの拠点網を持つ日通と、全国津々浦々の郵便局網を誇る日本郵便が手を組めば、ヤマト運輸に匹敵する「メガ宅配便」が誕生するはずでした。
両社は2008年10月に共同出資会社「JPエクスプレス株式会社(JPEX)」を設立。2009年4月からは日通のペリカン便事業がJPEXへ完全に承継され、新ブランド「JPエクスプレス」として一本化が進められました。しかし、民営化直後の郵便組織と民間企業である日通の間でオペレーションの融合は極めて困難を極めました。
現場オペレーションの不一致、互換性のないIT追跡システムの統合難航、そして現場の混乱による大規模な配送遅延が頻発。顧客の信頼失墜とともに赤字はさらに拡大し、JPEXは発足からわずか1年あまりで債務超過に陥りました。結果として事業継続は不可能と判断され、日通は宅配事業からの完全撤退を余儀なくされたのです。