杉本博司の作品はなぜ億超えするのか?代表作と江之浦測候所の全貌を解剖
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杉本博司の創造性は、2008年に建築家・榊田倫之と共に設立した建築設計事務所「新素材研究所(NMRL)」の活動によって、建築界にも大きな衝撃を与えています。
同研究所が掲げるコンセプトは極めて明快であり、同時に過激です。それは「旧素材こそが最も新しい」という逆説の思想です。工業化によって均質化された新建材を避け、何百年、何千年と風雪に耐えてきた古材、石、木、漆喰、和紙といった伝統的素材を大胆に再解釈し、現代建築のディテールへと昇華させています。
代表的な建築・空間プロジェクトには以下のようなものがあります。
- MOA美術館の改修(静岡県熱海市):国宝を展示する空間に樹齢数百年の行者杉や黒漆喰を用い、古美術が本来持つ美しさを最大限に引き出す展示空間を創出。
- ジャパン・ハウス ロンドン(イギリス):日本文化の発信拠点として、伝統技術とミニマリズムを融合させた洗練のインテリアを構築。
- The Okura Tokyo(ホテルオークラ東京)の「オーキッド」:旧本館の伝統美を継承しつつ、現代的な光と影の陰影を巧みに取り入れたメインバー。
- 護王神社(直島):地下の石室と本殿を光学ガラスの階段で結び、地下の闇から地上の光へと至る神秘的な空間体験を実現。
古の職人技法を現代のエンジニアリングと掛け合わせる新素材研究所の手法は、効率やコスト優先の現代都市開発に対する強力なアンチテーゼとなっており、国際的な建築賞を多数受賞しています。