あずさ2号の歌詞が描く別れの真相と8時ちょうどの軌跡を完全解明
あずさ2号の歌詞が描く別れの真相と8時ちょうどの軌跡を完全解明の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。
『あずさ2号』の代名詞ともいえる「8時ちょうどの あずさ2号で」というフレーズ。この完璧なリズムと語感を持つキラーフレーズは、偶然と卓越したプロフェッショナルの直感が結びついて誕生したものでした。
当時、数々のメガヒットを連発していた作曲家の都倉俊一氏は、新進気鋭の女性作詞家であった竜真知子氏とタッグを組み、新星デュオ「狩人」のデビュー曲制作に着手しました。制作過程において、竜氏が手元にあった国鉄の時刻表をめくり、新宿発の中央本線特急を調べたところ、午前8時ちょうどに新宿駅を出発する松本行きの特急が、まさに「あずさ2号」であったという事実に行き当たります。
文字数にして「は・ち・じ・ちょ・う・ど・の・あ・ず・さ・に・ご・う・で」という14音。都倉氏のダイナミックで哀愁を帯びたマイナーコード進行のメロディに、この言葉が吸い込まれるように合致しました。都倉氏自身も当時のインタビューや回想録で述べている通り、列車名と発車時刻という無機質な運行ダイヤのデータが、歌謡曲のフックとして奇跡的な叙情詩へと昇華した瞬間でした。
当時若干20歳だった兄の加藤久仁彦氏と、17歳だった弟の加藤高道氏。10代とは思えない圧倒的な声量と完璧なピッチ、哀愁を帯びたファルセットの掛け合いは、都倉メロディが求める高い歌唱難度を見事にクリアし、リリースされるや否や瞬く間に全国の有線チャートやオリコンチャートを駆け上がっていきました。