羅生門テスト対策決定版!下人の心理変化と記述解答の完全攻略法
今注目を集めている 羅生門テスト対策決定版!下人の心理変化と記述解答の完全攻略法について、詳しいまとめを分かりやすく掲載しています。
下人を盗人へと変貌させた引き金が、いわゆる老婆の論理です。老婆は死人の髪を抜いて鬘(かつら)を作ろうとしていました。その行為を正当化するために老婆が述べた弁明は、テストの記述問題で必ずと言っていいほど出題されます。
老婆の論理は以下の2層構造になっています。
第一に、「この死んだ女(蛇の肉を干魚だと偽って売っていた女)も、生きるためにやむを得ず悪をしていたのだから、自分の髪を抜かれても恨まないはずだ」という主張です。第二に、「だから自分も、飢え死にしないためにこの髪を抜いているのだから、この悪行は許されるはずだ」という論理のすり替えです。
下人はこの「生きるための悪は肯定される」という老婆の身勝手な理屈をそのまま利用し、「では自分が着物を剥ぎ取らなければ飢え死にする身体だから、何をしても恨まないな」と老婆を襲います。芥川龍之介が描いた羅生門の主題は、極限状態に置かれた人間の剥き出しのエゴイズム(利己主義)の醜さと、それを正当化してしまう人間の業の深さにあります。