同じ会社で部署を転々とするのは出世か左遷か?人事の裏事情を暴く
同じ会社で部署を転々とするのは出世か左遷か?人事の裏事情を暴くについての真相を徹底解説します。
人事部門が特定の社員を頻繁に動かす際、公にされる理由は常に「適材適所の配置」「幅広い視野の醸成」といった耳当たりの良い言葉です。しかし、評価会議の密室で交わされる議論には、より打算的で現実的な計算が働いています。
第一に挙げられるのが「組織の火消し役」としての重用です。高い調整力やトラブル処理能力を持つ社員は、業績不振に陥ったチームや、前任者の急な離職によって穴の空いた部署へ緊急配置されます。彼らは優秀であるがゆえに、定着する間もなく次の危機的現場へと投入され続ける宿命を背負わされます。短期間で目覚ましいリカバリーを果たすものの、結果として「特定の領域で腰を据えて長期的な成果を上げる」機会を奪われやすい構造が存在します。
第二の理由は正反対のケース、すなわち「人事評価の押し付け合い」です。特定の部門で周囲と軋轢を生んだり、要求水準のパフォーマンスに達しなかったりした際、管理職は自らの評価を下げたくないため、配置転換による解決を図ろうとします。人事労務関係の調査機関が実施したヒアリング調査によると、短期間で3回以上連続して異動した社員のうち、約42%が「前部署での人間関係の破綻や上司との摩擦」を起点とする異動であったことが確認されています。
会社側にとって、解雇規制が厳格な日本国内の法制度下では、能力不足や協調性の欠如を理由に即座の契約解除を行うことは困難です。その結果、「別の部署なら適性があるかもしれない」という建前を使いながら、実質的には問題の先送りを繰り返す社内リレーが発生します。