気が触れる」はなぜ放送禁止?テレビから消えた衝撃の理由と言い換え表現
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言葉の成り立ちを探ると、「気(意識、精神、生命エネルギー)」に何らかの外部要因や邪気が「触れる(接触する・影響を与える)」ことで、正常な精神状態が損なわれる現象を指したのが気が触れるの意味と由来です。古くは平安時代の古典文学や江戸期の狂言・歌舞伎などにも見られ、かつては医学的な知見が乏しかった時代における精神変調の描写として定着していました。
転換点となったのは1970年代から1980年代にかけての差別表現糾弾運動です。当時はテレビドラマやバラエティ番組において、「気狂い」「白痴」「めくら」「つんぼ」といった身体・精神障害に関する言葉がスラングや笑いの種として無批判に使われていました。これに対し、障害者団体や人権保護団体からマスコミ各社へ相次いで抗議が行われました。
この抗議運動を受けて、新聞社や出版社、放送局は相次いで内部基準を策定。1980年代後半には、NHKや民放キー局が『差別語・不快語マニュアル』や用語基準を整備し、精神疾患に関する俗語・蔑称を一斉に規制対象へと指定しました。「気が触れる」という表現も、この歴史的経緯の中でテレビ画面から姿を消すこととなりました。