洗濯機の引っ越しは自分で可能?横倒しNgの理由と失敗しない水抜き法
洗濯機の引っ越しは自分で可能?横倒しNgの理由と失敗しない水抜き法について押さえておきたい ポイントを分かりやすく解説いたします。
自力引っ越しにおいて、ネット上の誤った情報や思い込みが原因で発生する「3大盲点」が存在します。
第一の盲点は、「一人暮らし用の洗濯機なら一人で運べる」という過信です。単身用の5kg〜6kgタイプであっても、乾燥重量で約30kg近くあります。しかも洗濯機は取っ手が浅く、重心が高いため、数字以上の重さを感じます。一人で抱え上げて歩こうとすると視界が遮られ、玄関ドアの枠や共用廊下の壁に激突してクロスを破いたり、腰椎を痛めて動けなくなるケースが後を絶ちません。
第二の盲点は、「給水ホースや排水エルボはどこでも共通規格である」という誤解です。特に蛇口の形状は物件によって異なり、新居の蛇口位置が低すぎて洗濯機本体と干渉したり、排水口の位置が洗濯機の真下に来てしまって標準ホースでは接続できない(真下排水パイプが必要になる)トラブルが頻発します。搬入前に必ず新居の防水パン内寸、排水口の位置、蛇口の高さをメジャーで計測しておく必要があります。
第三の盲点は、「万が一壊れても火災保険や引っ越し特約で補償される」という勘違いです。プロの運送業者が加入している運送業者貨物賠償責任保険とは異なり、自分で運んでいる最中に誤って落としたり、横倒しによって故障させた家電は、個人の火災保険や家財保険の「破損・汚損補償」の対象外(または自己責任による重過失)と判定されるケースがほとんどです。
【プロの結論】自力運搬に向いている人・慎重になるべき人の判断基準
自力運搬とプロへの依頼、どちらを選ぶべきかの明確な境界線は以下の通りです。
【自力運搬を選択しても問題ない条件】
・運搬する洗濯機が「縦型」かつ「容量6kg以下(重量35kg以下)」である。
・積み込み可能な軽トラックまたはハイルーフ軽バンを用意でき、運転に慣れている。
・作業当日に成人2人以上の人手を確実に確保できる。
・旧居・新居ともに1階であるか、エレベーターが完備されており階段昇降がない。
・移動距離が同市区町村内など短距離である。
【プロ(専門業者)に依頼すべき条件】
・運搬する洗濯機が「ドラム式洗濯乾燥機」である(固定ボルトの有無にかかわらず重量リスク大)。
・ファミリー向けの大容量縦型洗濯機(8kg〜12kg超)である。
・エレベーターなしの2階以上で、狭い外階段・内階段を通る必要がある。
・輸送用固定ボルトを紛失しており、手配する時間がない。
・作業員を自分一人しか確保できない。
目先の数千円〜1万数千円の節約のために、20万円以上するドラム式洗濯機を全損させたり、腰を痛めて治療費を払うことになっては本末転倒です。リスクとリターンを冷静に天秤にかけ、少しでも不安要素がある場合は家電専門の配送設置業者や便利屋サービスを活用するのが最も賢明な選択と言えます。