鳥のさえずりが解き明かす言語の起源:岡ノ谷一夫が迫る脳と心の謎
鳥のさえずりが解き明かす言語の起源:岡ノ谷一夫が迫る脳と心の謎の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。
チョムスキーが主張した「言語機能は突如として人間に宿った」という飛躍的な進化説に対し、他種との連続性を重んじるのが岡ノ谷のアプローチだ。名著『さえずり言語起源論』で提示されたロジックは、解剖学、行動学、神経科学を緻密に織り交ぜた説得力に満ちている。
音素の自由な組み合わせが雌の関心を惹き、それが視覚や聴覚の高度な処理能力と結びつく。この「さえずり」のループこそが、人間に特有の文法能力を生み出す前段階となったのではないか。学界に大きな波紋を広げたこの仮説は、今や言語の発生メカニズムを語る上で欠かせない視点となっている。