ジョイマンのネタが2026年に再評価される理由と傑作フレーズ全解説

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この唯一無二のリズムネタにおいて、ネタ作り担当はボケの高木晋哉が一手に引き受けています。かつて早稲田大学教育学部を中退した経歴を持つ高木は、言葉の響きや構造に対して並々ならぬ執着を持っていました。

結成当初のジョイマンは、一般的なコントやオーソドックスな漫才を模索していました。しかし、どれだけ台本を練り込んでも劇場のオーディションでは鳴かず飛ばず。暗中模索のなか、高木が学生時代から親しんでいた1990年代後半から2000年代初頭の日本語ヒップホップ(KICK THE CAN CREWやRIP SLYMEなど)の韻踏み(ライミング)を、お笑いの舞台で極端にデフォルメしてみたことがすべての始まりでした。

関係者の回想録や本人のインタビュー取材によると、ネタ帳には無数の国語辞典の単語が「母音のパターン別」にびっしりと書き込まれていたといいます。たとえば「ありがとう(a-i-ga-t-o-u)」に対して「オリゴ糖(o-r-i-g-o-t-o-u)」を当てるように、耳に届く母音の配列を徹底的に検証。ヒップホップ本来のストリート感や攻撃性をすべて脱色し、徹底して「間抜けで無害な響き」へとチューニングし直したのがジョイマンのラップの元ネタであり、発明でした。

そして、このネタを成立させる決定打が相方・池谷の「なんだこいつー!」というシンプルなツッコミです。高木の奇怪なステップと言葉遊びに対し、小難しいツッコミや理屈っぽい指摘を入れてしまうとリズムが破綻します。池谷の全力の困惑と観客の心情を代弁する素直な叫びがあるからこそ、高木の世界観が異物として際立ちます。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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