高部知子の現在とニャンニャン事件の真相|わらべから心理職への壮絶半生
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高部知子の経歴を語る上で避けて通れないのが、1983年6月に写真週刊誌『FOCUS』が引き起こした「ニャンニャン事件」です。当時、彼女は国民的バラエティ番組『欽ちゃんのどこまでやるの!?』から誕生した企画ユニット「わらべ」の長女・のぞみ役としてブレイク。さらに、非行少女の壮絶な更生を描いたTBS系ドラマ『積木くずし〜親と子の200日〜』では、主演の穂波香織役を体当たりで演じ、最終回で歴代ドラマ最高峰となる視聴率45.3%を記録する社会現象の真っただ中にいました。
その絶頂期に突如投下されたのが、ベッド上で煙草を手にするプライベート写真でした。元交際相手が週刊誌側に持ち込んだとされる写真の流出により、世論は「清純派アイドルの裏の顔」として激しく沸騰。メディア各社は連日のように彼女の自宅や学校へ押しかけ、過激なバッシングを展開しました。その後、写真をリークした元交際相手が自死を遂げるという痛ましい事態が重なり、事態は未成年アイドルひとりが背負いきれる限度をはるかに超えて泥沼化していったのです。
所属事務所からの無期限謹慎処分、レギュラー番組の降板、そして芸能活動の事実上の休止。芸能界休止の理由の根底にあったのは、単なる素行問題への処分にとどまりません。メディアスクラムによる精神的崩壊の危機と、未成年者の人権やプライバシーが一切保護されなかった昭和末期のセンセーショナリズムの暴力性にありました。後年のインタビューで彼女自身が「外に出ることすら恐怖だった」と振り返るほど、人間不信と恐怖のどん底に突き落とされた瞬間でした。