鎌倉の老舗「コアンドル」閉店の真相と現在|名物ビーフシチューの記憶

鎌倉の老舗「コアンドル」閉店の真相と現在|名物ビーフシチューの記憶の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。

鎌倉駅西口を出て、御成通りから少し入った落ち着きある一角に佇んでいた「コアンドル」。店名はフランス語で「街角(Coin de Rue)」を意味し、その名の通り街の風景に溶け込みながらも、扉を開ければ異国情緒と昭和レトロな気品が漂う特別な空間でした。

創業は昭和43年(1968年)。高度経済成長期の熱気の中でオープンして以来、鎌倉に居を構える作家や学者、芸術家をはじめ、舌の肥えた地元客の社交場として親しまれてきました。いわゆる大衆的な街の洋食屋にとどまらず、クラシカルなフレンチの技法を忠実に守り抜いた本格的なコース料理から、親しみやすいランチセットまで幅広く提供。鎌倉における「大人が通う本格洋食・フレンチレストラン」のパイオニアとして、確固たる地位を築き上げました。

店内に足を踏み入れると、使い込まれた飴色の木製家具や磨かれたカトラリー、静かに流れるクラシック音楽が出迎えてくれました。観光地の喧騒を忘れさせる上質なホスピタリティと妥協のない料理のクオリティが、親子三代にわたって通い詰める熱心なファンを生み出す原動力となっていたのです。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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