苦痛の梨は実在した拷問具か?残虐な仕組みの嘘と真相を徹底検証

苦痛の梨は実在した拷問具か?残虐な仕組みの嘘と真相を徹底検証の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

「中世最悪の拷問具」という看板に対し、近年の歴史学界からは「苦痛の梨の実在は極めて疑わしい」という結論が提示されています。オーストラリアの歴史学者クリス・ビショップ(Chris Bishop)氏らによる綿密な調査をはじめ、欧米の武器武具研究者による金属年代測定や記録検証が進んだ結果、従来の言説を覆す証拠がいくつも浮上しました。

第一に、中世(5世紀〜15世紀)の公的記録、裁判記録、宗教裁判の尋問記録には、「梨」と呼ばれる器具で拷問を行ったという記述がただの1件も存在しないという歴史的背景があります。最古の活字記録とされるのは、17世紀初頭(1619年)に刊行されたフランスの犯罪録『悪党の一般史』ですが、そこに記されているのは拷問具ではなく、盗賊が強盗時に被害者の叫び声を封じるために口へ押し込んだ「猿轡(さるぐつわ)」のような道具でした。

第二に、工学的な検証による矛盾です。各地の博物館に収蔵されている個体を専門家が分析したところ、内部のスプリングやネジの強度が著しく低く、強靭な人間の筋肉や生体組織を押し広げようとすれば、器具側の真鍮製ギアが先に破損してしまうことが判明しました。つまり、伝説として語られるような「体内を機械的に引き裂く拷問」を行う物理的な能力は最初から備わっていなかったのです。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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