右脚ブロックを放置すると危険?心電図判定の真相と完全・不完全の違いを徹底解説
右脚ブロックを放置すると危険?心電図判定の真相と完全・不完全の違いを徹底解説の疑問点について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
右脚ブロックが起きる原因は、大きく「生理的・加齢性の変化」と「心臓・肺の器質的疾患」の2つに分類されます。右脚は左脚に比べて解剖学的に細長い一本の束になっているため、物理的な伸展や軽微な線維化、加齢による伝導系の変性だけでもブロックが生じやすい構造を持っています。
基本的に右脚ブロックそのものによる自覚症状は存在しません。「胸が痛い」「息が苦しい」「動悸が激しい」といった症状がある場合、それは右脚ブロックそのものの影響ではなく、背後に存在する別の疾患が原因である可能性を疑う必要があります。
特に注意すべき背景疾患およびリスク要因は以下の通りです。
- 心房中隔欠損症(ASD):左右の心房の間に穴が開いている先天性疾患。右心系に過剰な血液負荷がかかるため、右脚ブロックを契機に成人期になって初めて発見されるケースが報告されています。
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺高血圧症:肺の血管抵抗が高くなることで右心室に負担がかかり(肺性心)、右脚伝導系が圧迫・変性を受けます。
- 虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症):右冠動脈や前下行枝の血流障害によって伝導系組織への血流が途絶することで発生します。
- 伝導障害の合併(2枝・3枝ブロック):右脚ブロックに加えて「左脚前枝ブロック」や「1度房室ブロック」が併発している場合、将来的に完全房室ブロックへ移行し失神やペースメーカー植え込みが必要になるリスクが存在します。