讃岐を凌ぐ快感?氷見うどんの圧倒的コシと喉ごしに隠された秘密
讃岐を凌ぐ快感?氷見うどんの圧倒的コシと喉ごしに隠された秘密の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
なぜ、これほどまでにしなやかで強靭なのか。その答えは、手延べ製麺職人が代々受け継いできた「手繰り(てぐり)」と「綾掛け」の技術にある。
多くのうどんが生地を平らに延ばして刃物で切る「手打ち」であるのに対し、こちらは熟成させた生地を油を使わずに引き延ばし、縄状に撚りをかけながら細くしていく手延べうどんだ。生地を交差させながら延ばすことで、グルテン組織が網目状に緻密に絡み合う。この綾織りのような構造こそが、煮崩れせず、噛むと押し返すような独特の弾力を生み出す。
「季節や湿度、粉の機嫌を見極めて塩水濃度をミリ単位で調整する。麺と対話できなければ本物は打てない」。寒風吹きすさぶ工房で、手延べ製麺職人はそう語る。機械化が進む現代の製麺業において、職人の指先の感覚だけを頼りに作られる麺は、まさに工芸品と呼ぶにふさわしい。