三島由紀夫と美輪明宏の深紅の絆|黒蜥蜴のキスと自決前の薔薇の真相

三島由紀夫と美輪明宏の深紅の絆|黒蜥蜴のキスと自決前の薔薇の真相の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。

ふたりの接点が生まれたのは1952年頃、戦後の銀座に文化人のサロンとして燦然と輝いていたシャンソン喫茶「銀巴里」でした。当時まだ10代半ばを過ぎたばかりの美輪明宏は、本名の「丸山明宏」としてステージに立ち、シャンソン歌手としての頭角を現していました。類まれな美貌と透明感のある美声は、瞬く間に銀座の文士や芸術家たちを魅了していきます。

客席に陣取っていたのが、すでに文壇の花形として脚光を浴びていた三島由紀夫でした。三島は美輪の卓抜したプロポーションと憂いを帯びた眼差しに息を呑み、声をかけます。美輪明宏がテレビ特番や自著『紫の履歴書』などの手記で明かした回想によると、三島は初対面でこう切り出しました。「君は天上界の美少年だね。99点あげよう」。

百戦錬磨の文豪からの甘美な賛辞に対し、十代の美輪は媚びるどころか、冷ややかに言葉を返します。「残りの1点は何なんです?」。三島が「君に可愛げがないところさ」と笑うと、美輪は即座に「可愛げがあれば安っぽくなります」と切り捨てました。周囲の大人たちが三島に平伏するなか、対等かつ冷徹に己の美意識を突きつけた若き美輪に、三島は激しい衝撃と知的な快感を覚えたと記録されています。ここから、ふたりの妥協なき美の対峙が幕を開けました。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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