アメリカはなぜイランを攻撃するのか?対立の真相と日本への影響を解説
アメリカはなぜイランを攻撃するのか?対立の真相と日本への影響を解説についての疑問解決ガイドをご紹介します。
今日に至る深い溝を理解するには、過去の歴史と経緯を振り返る必要があります。かつて第2次世界大戦後の冷戦期、イランはパフラヴィー国王のもとで中東最大の親米国であり、米軍製戦闘機F-14トムキャットを世界で唯一輸入できるほどの蜜月関係にありました。
関係が180度暗転した契機が、1979年のイラン・イスラム革命です。親米専制体制を打倒した最高指導者ホメイニ師はアメリカを「大悪魔(グレート・サタン)」と弾劾し、同年11月にはテヘランの米大使館人質占拠事件が発生。444日間に及んだこの屈辱的な事件は、米国世論に消し去れないトラウマを植え付け、両国の国交は断絶しました。
その後、2015年にオバマ米政権が主導した「JCPOA(イラン包括的共同作業計画、いわゆるイラン核合意)」によって対話の道が開かれたかに見えました。しかし、2018年にトランプ政権が「合意は不十分で、弾道ミサイル開発や周辺国の武装組織支援を野放しにしている」として核合意からの一方的な離脱を強行。厳しい経済制裁を再発動したことで、対話の枠組みは事実上崩壊しました。
決定的な対立の火種となったのが、2020年1月にイラク・バグダッド空港周辺で米軍が無人機により断行したソレイマニ司令官の殺害作戦です。イラン革命防衛隊のエリート部隊「コッズ部隊」を率いていたガセム・ソレイマニ司令官は、最高指導者ハメネイ師の右腕であり、国民的英雄でした。当時の米国防総省は「米軍関係者を狙った差し迫った攻撃を未然に防ぐため」と正当性を主張しましたが、イラン側は「明白な国家テロ」と激怒し、イラク国内の米軍基地へ弾道ミサイルを撃ち込む報復攻撃を実行。両国は全面戦争の瀬戸際まで急接近しました。