猛毒を持ちながらなぜふぐを食べる?日本人が愛し続ける歴史と旨味の真実
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日本国内で流通する食用ふぐの中で、最高級種として君臨するのがトラフグです。トラフグの旬は「秋の彼岸から春の彼岸まで」と言われ、中でも最も脂が乗り、白子が肥大化する12月から2月の真冬が最高の食べ頃とされています。
ふぐの産地として全国に名を轟かせる山口県下関市ですが、実は下関近海だけで全国のトラフグがすべて獲れているわけではありません。下関が「ふぐの聖地」と呼ばれる最大の理由は、歴史的背景に加え、日本で唯一のふぐ専門卸売市場である「南風泊(はえどまり)市場」を擁し、全国の天然・養殖ふぐが集まる集積拠点となっているためです。
さらに下関には、長年培われた高度な「目利き」「毒の鑑別」「除毒処理」の技術を持つ専門の仲買人や職人が集結しています。競りで使われる独特の「袋競り(黒い筒状の袋の中で指を握り合って価格を決める伝統的商談)」など、ふぐ文化を支えるインフラと職人技が完成されているからこそ、下関ブランドは揺るぎない信頼を獲得しています。