看護師必修!静脈血ガスの取り方と数値激変を防ぐ採血手技の全貌
看護師必修!静脈血ガスの取り方と数値激変を防ぐ採血手技の全貌に関する深掘り記事をまとめてご紹介します。最新情報を求める方は必見です。
医療事故防止やヒヤリハット報告を検証すると、静脈血ガスの採取手技に関連するトラブルは後を絶ちません。現場のリアルな手記や臨床報告を紐解くと、多忙な業務環境が生み出す特有のエラーパターンが浮き彫りになります。
ある急性期病棟の夜勤帯で発生した事例では、急激な意識レベル低下を来した高齢患者に対し、経験3年目の看護師がルート確保を兼ねて静脈血採血を実施しました。血管確保に難渋し、2分以上にわたって駆血帯を強く巻き、患者にも強く拳を握らせたまま細い前腕静脈から時間をかけて採血を行いました。その結果、血液ガス分析器が弾き出した乳酸値は5.8 mmol/Lという重篤な高値を叩き出しました。
当直医は重症敗血症性ショックを疑い、大量輸液の負荷と広域抗菌薬の投与準備を開始。しかし、患者のバイタルサインは血圧130/80mmHg、脈拍72回/分、体温36.5度と極めて安定しており、臨床所見と検査数値に著しい乖離がありました。不審に思った指導医の指示で、反対側の腕から無駆血で採血をやり直したところ、再検査時の乳酸値は1.2 mmol/Lの完全な正常値だったのです。長時間の駆血とクレンチングによって局所の嫌気性代謝産物がシリンジ内に凝縮されたことが、不要な治療介入の一歩手前まで至った直接の原因でした。
また、知恵袋や看護コミュニティで頻繁に議論される「翼状針(ルート)からガス検体を取ってもよいのか」という疑問についても現場の検証が進んでいます。翼状針のチューブ内には約0.3〜0.5mLの空気が充填されているため、最初に接続したガスシリンジへそのまま採血すると、チューブ内の空気が丸ごと検体に混入して激しいガス交換が起こります。翼状針を用いる場合は、必ず最初に1〜2mLの捨て引き(または生化学スピッツの採取)を行い、チューブ内を完全に血液で満たしてからガスシリンジを接続しなければなりません。