桃園空港ターミナル3はいつ完成?延期の理由と2026年最新進捗

桃園空港ターミナル3はいつ完成?延期の理由と2026年最新進捗の背景について、最新情報を詳しくお届けします。

総事業費が当初の700億台湾元規模から1,300億台湾元(約6,000億円)超へと膨張した背景には、単なる行政手続きの遅れでは片付けられない根深い構造的要因が存在しました。最大の原因とされているのが、コンペで選ばれた英国の名門建築設計事務所(ロジャース・スターク・ハーバー+パートナーズ)による「妥協なき前衛的デザイン」です。

設計案の目玉であった天井部は、台湾の伝統的な瓦屋根やたなびく雲、鳥の群れをイメージした「13万個の流線型アルミ花弁」が吊り下げられる構造でした。しかし、この複雑極まる曲面構造は施工難易度が異次元に高く、維持管理のコストも天文学的になると懸念されたのです。台湾国内外のゼネコンはリスクを恐れて二の足を踏み、本体工事の入札は異例の3回連続不成立という異常事態に陥りました。

台湾交通部が「デザインの簡素化を行わなければ計画自体を白紙に戻す」と強い警告を発したことで、設計チームはアルミ花弁の密度削減や構造部材の標準化に同意。ようやく韓国のサムスン物産と台湾の栄工工程による共同企業体(JV)が落札に漕ぎ着けた矢先、今度は新型コロナウイルスの世界的大流行に伴うサプライチェーン寸断、輸入資材の高騰、外国人労働者の確保困難というトリプルパンチが見舞いました。関係者が「設計の理想と現場の現実が衝突し続けた数年間だった」と述懐する通り、幾重にも重なった不測の事態こそが度重なる開業延期の真相です。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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