まぶたが突然腫れた…クインケ浮腫の症例写真と見分け方・受診ガイド

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クインケ浮腫を論じる上で、決して見過ごしてはならないのが「遺伝性血管性浮腫(HAE:Hereditary Angioedema)」と呼ばれる難病(指定難病65)の存在です。

一般的なクインケ浮腫が「ヒスタミン」の過剰放出によって生じるのに対し、HAEは体内の「C1インヒビター」と呼ばれるタンパク質の欠損や機能低下により、血管拡張物質であるブラジキニンが無秩序に産生されることで発症します。国内の患者数は推計で2,000〜3,000人程度とされ、希少疾患ゆえに確定診断まで平均十数年を要するという医療現場の課題が存在します。

HAEには以下のような極めて特徴的な臨床像があります。

  • 抗ヒスタミン薬やステロイドが一切効かない:ヒスタミン経路ではないため、通常のアレルギー治療薬を投与しても腫れが引かない。
  • 激烈な腹痛を繰り返す:腸管の粘膜下組織が浮腫を起こすことで、盲腸(虫垂炎)や腸閉塞と誤診されるほどの激痛や嘔吐を伴う。
  • 喉頭浮腫(こうとうふしゅ)の致死リスク:浮腫が喉(声帯周辺)に及ぶと、気道が塞がれて窒息死に至る危険性がある。

もし、まぶたの腫れとともに「声がかすれる(嗄声)」「ツバを飲み込みにくい」「息を吸うとヒューヒュー鳴る」「激しい腹痛がある」といった兆候が一つでも見られる場合は、一刻の猶予も許されません。直ちに救急車を要請するか、救急外来を受診する必要があります。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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