暴かれる沈黙と倫理:アルフレッド・ジャーが変えた現代美術の地平

暴かれる沈黙と倫理:アルフレッド・ジャーが変えた現代美術の地平に関する最新の話題を詳しく解説いたします。

ジャーの闘争は、現代美術の最前線たるメガ・エキシビションの場でも一貫して繰り広げられてきた。カッセルのドクメンタには1987年のドクメンタ8、2002年のドクメンタ11など複数回にわたり参加。常にグローバル・サウスの視座から西欧中心主義の美術史に楔を打ち込んできた。

圧巻だったのは2013年の第55回ヴェネツィア・ビエンナーレにおけるチリ館代表としての展示だ。歴史的なパビリオンが建ち並ぶジャルディーニ公園を精密に模した巨大模型が、緑濁した水の中から現れては再びゆっくりと水没していく。ビエンナーレという制度が内包する国民国家の枠組みや植民地主義的遺産そのものを水中に沈めるこのアイロニカルな作品は、国際的な批評家たちから絶賛を浴びた。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest