国広富之の現在と家族の肖像|画家としての新境地と名優の歩み
国広富之の現在と家族の肖像|画家としての新境地と名優の歩みにまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。
国広富之のキャリアを語る上で決して外すことができないのが、若い頃に打ち立てた金字塔ともいえる作品群です。名門・京都産業大学を卒業後、1977年に名匠・山田太一脚本の傑作ドラマ『岸辺のアルバム』(TBS系)のオーディションを突破し、田島家の長男・繁役で俳優デビューを果たしました。
中流家庭の崩壊と再生を生々しく描いたこの作品において、純粋でありながら時代の空気に揺れる青年の苦悩を繊細に演じきり、第15回ゴールデン・アロー賞放送新人賞を受賞。瞬く間に全国区のお茶の間にその名が轟きました。当時のテレビ誌には「彗星のごとく現れた知性派美男子」と書き立てられ、ブロマイドの売り上げでもトップクラスを記録するアイドル的人気を誇りました。
そして1979年、彼の俳優人生における最大の代表作の一つとなったのが、大映テレビ制作の刑事ドラマ『噂の刑事 トミーとマツ』です。国広演じる気弱で心優しい「トミー」こと岡野富夫と、松崎しげる演じる情に厚く喧嘩っ早い「マツ」こと南郷光彦の凸凹コンビは、当時の視聴者を熱狂の渦に巻き込みました。
トミーが危機に陥ると、マツが「トミコ!」と怒鳴りつけ、その言葉をトリガーにトミーがトランス状態となって突如として無敵の超人的アクションを繰り出す展開は、全国の小学生が真似をするほどの社会現象となりました。最高視聴率は30%を超える驚異的な数値を叩き出し、シリーズは足かけ4年にわたって放送される大ヒットを記録しました。
劇中のみならず、プライベートでも松崎しげる氏との友情は半世紀近く続いています。バラエティ番組やトークショーで共演する際には、互いに阿吽の呼吸で軽妙な掛け合いを披露し、昭和のテレビ黄金期を支えた盟友としての絆を見せています。松崎氏は過去のインタビューでも「富之とは性格が真逆だからこそ、一度も衝突したことがない。会えば一瞬であの当時に戻れる、一生の相棒」と語っており、その関係性は現在も変わっていません。