「毎日の水やり」が芝生を枯らす?プロが明かす正しい頻度と散水の真相
「毎日の水やり」が芝生を枯らす?プロが明かす正しい頻度と散水の真相の詳細について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。
「芝生には毎日水をたっぷりあげなければならない」という常識は、家庭園芸における最も根深い誤解の一つです。多くの人が良かれと思って毎朝ホースを手に取りますが、土壌科学の観点から見れば、過剰な水分供給は芝生の呼吸を奪う行為にほかなりません。
土壌の内部には、水分を蓄える隙間と、空気が通る隙間(間隙)が存在します。散水を毎日繰り返すと土壌内の空気間隙が常に水で塞がれ、根が深刻な酸欠状態に陥ります。酸素を失った根は代謝機能を停止し、そこにピシウム菌などの土壌病原菌が繁殖することで、深刻な芝生根腐れ症状が発生します。根腐れを起こした芝生は、土をつかむ力を失ってスポンジのようにフカフカと浮き上がり、引っ張ると嫌な腐敗臭を放ちながら簡単に抜けてしまいます。
さらに危険なのが、根の「浅根化」です。地表付近に常に水分が存在すると、芝生は生き延びるために深くまで根を伸ばす努力をやめてしまいます。表層2〜3cmにしか根を張らない軟弱な芝生は、真夏の強烈な直射日光に数時間晒されただけで干からびてしまいます。ネット上では「水が足りなくて枯れたのか」と勘違いし、枯れかけた芝生にさらに水を注ぎ込んでトドメを刺してしまう悲劇が後を絶ちません。芝生枯れる原因水不足と根腐れは、葉が黄色や茶色に変色する初期症状が酷似しているため、土の中を掘って根の状態を確かめない限り見極めを誤るリスクが極めて高いのです。