カルパッチョとは?発祥は牛肉?刺身やマリネとの違いと本場レシピ解説

カルパッチョとは?発祥は牛肉?刺身やマリネとの違いと本場レシピ解説について分かりやすく解説いたします。詳細な分析をお届けします。

カルパッチョの原点をたどると、1950年のイタリア・ヴェネツィアに行き着きます。名門レストラン「ハリーズ・バー(Harry's Bar)」の創業者ジュゼッペ・チプリアーニ氏が、ある常連客のために考案したのが始まりでした。

その客とは、重度の貧血を患い、医師から「加熱した肉を禁じられ、生の赤身肉を食べるよう」指示されていたアマーリア・ナーニ・モチェニーゴ伯爵夫人です。チプリアーニ氏は彼女のために、新鮮な牛ヒレ肉をごく薄くスライスし、マヨネーズとマスタード、ウスターソースなどを合わせた特製ソースを格子状にあしらった料理を提供しました。これが、イタリア料理牛肉カルパッチョの誕生です。

この料理が「カルパッチョ」と名付けられた背景には、当時のヴェネツィアのアートシーンが深く関わっています。当時、同市では15〜16世紀のルネサンス期に活躍した地元出身の画家ヴィットーレ・カルパッチョ(Vittore Carpaccio)の大規模な回顧展が開催されていました。彼の描く絵画の特徴であった「鮮烈な赤と白のコントラスト」が、薄切りの生牛肉に白いソースをかけた料理のビジュアルと見事に重なり合ったことから命名されたと記録されています。

一方、現在私たちが慣れ親しんでいる「魚介を使ったカルパッチョ」は、本国イタリアではなく日本発祥のフュージョン料理です。このアレンジを生み出した立役者が、「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」のオーナーシェフとして知られる落合務シェフでした。

落合シェフが東京・赤坂のイタリア料理店「グラナータ」で総料理長を務めていた1980年代当時、日本では生の牛肉をレストランで日常的に提供することが衛生管理や仕入れの面で容易ではありませんでした。そこで落合シェフは、「日本人が愛する新鮮な刺身用の魚(ヒラメやマグロ)に、オリーブオイルと塩、レモンを合わせたらどうか」と発想。試行錯誤の末に生み出された魚介のカルパッチョは瞬く間に大ヒットを記録し、本場イタリアへ逆輸入されるほどの国際的なスタンダードへと発展しました。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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